アレルギーと化学物質を理解するうえで、原因となる化学物質そのものの素質というよりも、「化学的作用の仕方」といった視点で捉えるべき事柄がある。それは、アレルギーを起こす補助的な物質と、アレルギー反応を促進する物質がある、ということだ。前者をハプテンと呼び、後者をアジュバントと呼ぶ。ハプテンとは、それ自身はアレルゲンではないが、タンパク質とくっつくことでアレルゲンとなる物質のことを指す。
大気汚染とぜんそく発症の関係について、アジュバントに関する顕著な報告がなされている。ディーゼル車の排ガスが花粉に吸着することで、花粉だけでは起きなかったトラブル=アレルギーが引き起こされるのだ。